HIVの検査をしている医者と患者と試験管

HIV検査って一体どういう風にするのでしょうか?必要な物はなに?唾液?血液?口内粘膜?結果はどれくらいで出るの?…何も知らなかった私ですが、先日たまたま機会があり実際に検査を受けたので、分かる範囲で説明していきます。

HIV検査を受ける人のきっかけとは

 HIV 検査を受けるには、かなりの勇気がいる場合もあります。その背中を押すものはいろいろですが、HIV予防に関するポスターなり資料なりが自然と目に入ったときに、決断することもあるようです。できれば意識の外に追いやって、忘れていたいという例もあるようですが、感染の可能性があると自覚したときから、気分が晴れることはないものです。しかし、HIV検査といっても、あまり日常的に目にすることではないため、ハードルが高くなっている面があります。保健所での検査が無料で、匿名でおこなわれていること、休日も検査できることなどを示した資料が、偶然目に入ったりすると、ハードルが低く感じられるケースは多いでしょう。それをきっかけにインターネットで検索すれば、採血してから30分後に結果が知らされることや、どこの保健所でも検査を受けられることがすぐわかりますので、検査を決断しやすくなるようです。
 HIVに感染して苦しんでいる例を、身近な人の近況や、関係のない人のうわさ話で聞くことも、感染機会があったことを自覚している場合は、検査を受けるきっかけとなります。現在はテレビ番組や新聞で特集が組まれなくても、インターネットで詳しい情報を簡単に入手できますが、やはり誰かの実例を耳にすると、関心は高まるものです。
 感染機会があったことを認識していて、初期症状が現れた場合も、検査を受けるきっかけとなります。HIVに感染しても、必ずしも初期症状が現れるわけではありません。初期症状は、風邪をひいたときや、不規則な生活をしたときに現れやすい、ごく一般的な症状が多いです。しかし、普段は気にも留めなくても、感染の可能性を認識している場合は別です。感染を強く疑い、検査に踏み切ることが多いようです。

HIV検査に必要なものってなに?

 HIV検査に必要なものは、検査方法によって異なります。保健所で検査をする場合、必要なものは何もありません。匿名の検査となりますので、身分を証明する書類もいりませんし、検査費用もかかりません。検査結果は採血から30分程度で知ることができる保健所も多いですが、1週間後に再び足を運んで結果を聞く場合もありますので、事前によく調べておきましょう。
 病院で検査をする場合は、保険証と医療費が必要となります。病院で検査するメリットは、感染機会があった日から11日後に検査が受けられることでしょう。保健所でおこなう検査は、HIVウィルスへの抗体の有無を調べる方法であり、抗体ができるまでの3か月間は、正確な診断ができません。大都市のごく一部の病院では、HIVウィルスそのものの有無を調べる方法を用いているため、より早い時期に検査ができます。この検査方法を用いている病院は、全国でも数えるほどしかありませんが、HIVウィルスに感染した場合は、一刻も早く抗HIV薬を服用する必要がありますので、遠方からでも足を運ぶ価値はあると言えるでしょう。
 HIV検査キットで調べる場合は、数千円から2万円ほどの費用がかかります。費用さえ用意できれば、支払は代金引き換えも可能ですし、コンビニエンスストアで検査キットを受け取ることも可能ですので、費用以外に必要なものは特にありません。クレジットカードや携帯電話がなくても、代金引換で支払うことができますし、受け取り場所も選べるからです。ただ、会社によっては、コンビニエンスストアで受け取ることができない場合もあり、そのときは自分の住所を知らせる必要があります。結果をオンラインで確認したい場合は、インターネットが使える環境も必要となります。

HIV検査の結果が出るまでの過ごし方

 HIV検査の結果が出るまでの時間が一番短いのは、一部保健所です。採血から30分後には結果が出ます。そうした保健所はかなり多いです。オンラインで確認できますので、検査結果をいち早く知りたい場合は、そうした保健所を選んで検査を受けると良いでしょう。
 しかし、近くにそうした保健所がない場合や、そこまで足を運ぶことが難しい場合は、結果を即日で知ることはできません。一週間後に、採血をした保健所に再び足を運んで検査結果を聞くことになります。その期間は生きた心地がしないこともあるでしょうが、HIVは、早期発見、早期治療さえすれば、今や致命的な病気ではなくなっています。抗HIV薬を一生飲み続けることにはなりますが、普通に生活して天寿をまっとうできます。しかし、放置したままだとほぼ100%死に至る病であることに変わりはありません。HIV検査を受けたということは、検査結果がどうなろうと、死を覚悟する必要はなくなったということですから、放置せずに済んだ幸運に目を向けて過ごすとよいでしょう。
 HIV検査キットを使用した場合は、検査結果が確認できるまで8日程度は見ておく必要があります。いつ検査結果がオンラインに出るか定かではないため、気が気でない時間が長くなることもありますが、やはり、例え万が一のことがあっても、いきなりエイズの事態だけは完全に防げた、という面に目を向けることです。HIV感染の可能性にまったく気づかず、または、気にかけることなく、ある日突然エイズを発症してしまうケースというのはそう珍しくありません。エイズを発症するほど免疫細胞の数が減った場合、予後は芳しくありません。治療方法が進歩していますから、すぐ死に至ることはほぼありませんが、ぜひとも避けたい事態です。